注)このページで紹介する漢方薬・サプリメントは、当院獣医師が診察後、状態・症状等に応じて処方するものの一部です。掲載内容をもとに個人の判断で購入し服用させることはなるべくお控え願います。掲載内容をもとに個人の判断で使用された場合、その後の状態・効果等に関して当院は一切の責任を負いません。 |
漢方薬
既存の西洋薬では改善できない症状や、投薬を止めると繰り返してしまうような症状の場合に、『体質改善』や『西洋薬の補助』として使用することがあります。
下に紹介する漢方薬は、最近処方したものの一部で、取り扱っている漢方薬のすべてではありません。予めご了承下さい。
牛車腎気丸(ぎっしゃじんきがん)107
主に前立腺肥大などによる「頻尿(ひんにょう)」「下肢(かし)のしびれ」の緩和に使用。
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)60
主に「過敏性腸症候群(すぐにお腹がキュルキュル音が鳴る症状)」の緩和に使用。
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)06
主に「外耳炎(がいじえん)」などの化膿の緩和に使用。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)19
主に「花粉症」「鼻水」「蓄膿(ちくのう)症」の緩和に使用。
消風散(しょうふうさん)22
主に「皮膚炎」などの炎症の緩和に使用。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)41
主に「疲れが取れない」「元気がない」などの症状の緩和に使用。
サプリメント
薬の効果を『補助』したり、薬だけでは『副作用が出る可能性が高い』場合に、また、薬を飲み続けなくても『サプリだけで効果を維持できる』場合などに使用します。
サプリのほとんどが「栄養補助食品」と分類され、たくさんの類似品が出回っていますが、当院ではそれぞれに合わせて安全性が高く効果的なサプリを厳選して使用します。
コセクインDS
主に「変形性関節炎」、「老齢による関節などの変形」に使用。コンドロイチン+グルコサミンによる関節軟骨への補給と消炎が目的。
リンパクト
主にアレルギー&アトピー性皮膚炎、腫瘍(しゅよう)などによる「免疫低下」時に使用。βグルカンによる免疫調節作用、ビタミン+ミネラルによる皮膚・被毛のコンディション改善が目的。
アウレオEF
主に腫瘍などによる「免疫力低下」(特に猫の口内炎・猫エイズウィルス)時に使用。βグルカンによる免疫調節作用、乳酸菌による腸内環境改善が目的。
ラキサトーン
主に毛玉による「嘔吐(おうと)」「便秘」などの症状に使用。流動パラフィンとワセリンによって胃の中で毛が固まりにならず、便といっしょに排泄されるようにする目的。
リノベッツセラ
主にアレルギー&アトピー性皮膚炎、抗ヒスタミン剤の補助で使用。ガンマ・リルン酸やセラミドなどによる皮膚の正常化が目的。
飼い主様へお願い
獣医師の診断を受けてから
西洋薬については、効果はあるかもしれないが「副作用が恐い」とか「飲ませるなら身体にやさしい薬を」と思っている飼い主様もいらっしゃるかもしれません。いい漢方薬や効果のあるサプリメントがないか探される方も多いと思います。
しかし、飼い主様個人の判断で「漢方薬やサプリだけ」に頼ることはお奨めできません。また、薬やフードなど体調に関わるものに「安価なもの」や「成分不明なもの」の使用は極力お止め下さい。
個々の症状に合った処方を
実際このページでも一部を紹介させていただきましたが、漢方薬やサプリに関しては効果・効能などを文章で表現するのが大変難しい事だとあらためて感じております。それだけ種類や組み合わせ、用途が非常に多いということです。
ワンちゃん、ネコちゃんの年齢や症状も様々ですので、漢方薬やサプリであってもそれぞれの状態を詳しく診断して、適切に処方することが重要となってきます。
漢方薬やサプリメントに関心を持たれる飼い主様がいらっしゃいましたら、まずはお近くの獣医師・動物病院(ペットクリニック)へご相談下さい。